【HOW TO#9】着火の方法(火おこし)篇

【キャンプHOW TO Supported by WILD-1】
こちらでは、「アウトドアライフストアWILD-1」協力のもと、キャンプ初心者から経験者までためになるHOW TO情報をお届けします!
今回のテーマは、キャンプの醍醐味とも言える「着火の方法(火おこし)」です。キャンプでは着火の仕方も十人十色。今回は火おこしの歴史や着火法を紹介しつつ、キャンプならではの着火法をお伝えいたします。

火起こしの歴史といろいろな着火法

人類の進化の歴史は「火を扱う」ところから始まっていると言っても過言ではありません。
火起こしの歴史はとても古く、代表的なものとしては錐(きり)揉み式火起こしのような、木と木をすり合わせる事で熱源を発生させる「摩擦式」から始まったと言われます。他にも、火打石を使用するような「打撃式」、レンズを使用する「光学式」など、紀元前からおよそ江戸時代の頃まで人は様々な方法で火を管理してきました。しかし、それらの方法は全て火種の発生までに留まっており、火種を何かしらに引火させて火を作る方法で、着火から火になるまでに少し時間がかかりました。

近代になると化学の発達により火種の発生から引火までを同時に行う道具が発明されます。それが「マッチ」です。この化学式着火法により火はより一層手軽になり、その後さらに進化をしながら、現代では、一般的に電子式ライターなどが活躍しています。ぜひ全ての火の起こし方に挑戦してみてください。ライターのスゴさを改めて知りながら文明に感謝すると思います!

キャンプでチャレンジしたい着火ギア

さてそんな中、現代のキャンプでは、皆さんどのように火起こしをしているでしょう。
手軽にマッチやライターを使う方が多いかと思いますが、一般的なマッチやライターには弱点があります。それが、雨と風です。
マッチは雨に弱く、ライターは風に弱いデメリットがあります。またライターは急なガス切れなどもあります。せっかくのキャンプで火を起こせないなんて状況にならないように、やはり火起こしは様々な方法を知っておく事が大切ですね。

そんな中で注目を集めたのが、「メタルマッチ」です。メタルマッチとは可燃性の高いマグネシウムなどの棒(ロッド)を使って火を起こす道具です。(ファイヤースターターとも呼ばれています)ロッドとスチールのストライカーを強く擦ることで火花を起こして使用します。
軽量・小型で水に濡れても着火させられ、1本あれば数千回から数万回の火起こしが出来ます。
安価なものからこだわりの品物まで様々なものが販売されおり、キャンパーにとってはもはや定番と言ってもよいと思います。
お次はそのメタルマッチを使った着火法をご紹介します。

メタルマッチでの火起こし

それではメタルマッチを使って火を起こしてみましょう。子どもでもチャレンジできますし、ハマること間違いなし。私は普段、お子さまからシニアの方まで広く火起こしの方法のレクチャーをしていますが、メタルマッチを使用した火起こし体験は皆さんとても楽しく学んでいただいています。

<使用する道具>
メタルマッチ、ストライカー、麻紐をほぐしたような火口(ほくち)

<使用方法>
1.ストライカーでマグネシウムロッド本体を勢いよく摩擦させると火花が飛びます。
2.火口を用意し、ストライカーでマグネシウム粉を火口にやや削り落とし、ロッドとストライカーを摩擦させ、火花を飛ばします。
3.火花がマグネシウム粉に引火し火種が燃えはじめたら、すかさず枯れ草や小枝など細めの燃えやすい素材を使って、小さな火から徐々に火を育て、勢いを強くしていきます。

~まとめ~
いかがでしょうか?今回はキャンプには欠かせない火起こしでした!火を自分の手で起こすというのは、キャンプ中に出来る最高の楽しみになります。慌てず落ち着いて小さな火から少しずつ大きく「火を育てる」感覚を養いましょう。ぜひチャレンジしてみてください。

ライターPROFILE

光又 新二

世界を旅し、アウトドアの様々な経験を持つ元バックパッカー。
現在は茨城県大洗町でキャンプ場の運営を行いながら、県内アウトドア事業者の会合「いばらきキャンプサミット」を定期開催し、「いばらきアウトドアセッション」を立ち上げ、県全体で広域的に連携をしながらアウトドア振興活動を行う。
誰も教えてくれないキャンプ場で困らない為の基本的なルールとマナーを学べる一冊。「初めてでも安心-ルールとマナーがわかるキャンプの教科書」AMAZONで販売中。

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