寒い冬は、あったかい温泉が恋しくなる季節!
しんしんと降り積もる雪を眺めながら入る開放的な雪見露天も魅力的だけれど、レトロな趣きの内風呂や共同湯も捨てがたい。
普段とは違う自然景観や空間で五感を刺激して、ゆったりとした時間を過ごすと日頃の疲れやストレスがほぐれて、ほっとするはずです。
無色透明な温泉から白濁の硫黄泉まで、温泉の個性は100あれば100通り。
まずはご自分に合った温泉探しから始めましょう。
野添ちかこおすすめ!!スキー&温泉
那須湯本温泉 鹿の湯(栃木県)
温泉マニア納得の立ち寄り温泉といえば、那須温泉の元湯、鹿の湯を挙げる人は多いでしょう。
その名前の通り、山狩りの際に、傷ついた鹿が温泉で矢傷を癒していることから発見された温泉で、酸性の単純硫黄泉は切り傷や慢性皮膚病、婦人病のほか、糖尿病、高血圧症、動脈硬化症などさまざまな効能がある温泉です。
ひなびた雰囲気の浴舎に白濁のにごり湯がかけ流しで満たされています。
開湯の歴史は古く、およそ1300年前、舒明天皇の御代といわれています。
立ち寄り入浴施設ながら、風情のある木造りの浴舎は非常に趣があります。
建物は木造建築で、昔のままの姿をとどめつつもリニューアルが施され快適です。
女性の湯船は摂氏41〜46度の湯船が5つ(階段の下に1つ)。男性の湯船は摂氏41〜48度の6つの浴槽があります。48度の温泉なんてそう簡単には入れそうにないと思いますが、常連さんは熱い湯もへっちゃら。
そこには、独特の鹿の湯流入浴法が関係していました。まず、かぶり湯。頭をタオルで覆って、柄杓で後頭部に200杯、熱い湯をかぶります。
こうして、刺激の強い温度と泉質に体を慣れさせることで、入浴中ののぼせや吐き気などが防げるそうです。
そして、腰、胸、首まで徐々に体を慣らしていって、3分間の短熱浴をします。
鹿の湯では、砂時計を確認しながら入浴している人を見かけますが、砂時計は貸出OK。
休憩をとりながら、ぬる湯からあつ湯へ。あまり長く入らないのが湯あたりを起こさない秘訣です。
基本情報
施設名 | 鹿の湯 |
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温泉地名 | 栃木県/鹿の湯 |
所在地 | 〒325-0301 栃木県那須郡那須町湯本181 |
電話番号 | 0287-76-3098 |
料金 | (平日)大人400円、小人300円 (土日祝)大人500円、小人300円 |
営業時間 | 8:00~18:00 ※受付終了17:30 |
休館日 | 年中無休 |
駐車場 | 50台 |
備考 | 日帰り |
サイト | http://www.shikanoyu.jp/ |
SNSリンク | - |
※掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。変更される場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。
プロフィール
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野添ちかこ のぞえちかこ
全国の温泉地を旅する旅行作家。NIKKEIプラス1(日本経済新聞社)、BIGLOBE温泉、マイナビニュース等で連載中。著書に『千葉の湯めぐり』。3つ星温泉ソムリエ、温泉入浴指導員、温泉利用指導者(厚生労働省認定)、国立公園満喫プロジェクト有識者会議委員(環境省)。宿のミカタプロジェクトチーフ・アドバイザー。